RubyKaigi2016に参加してきました

こんにちは、新卒エンジニアの轟です。
9/8-10 に京都で開催された RubyKaigi2016 に参加させていただきました。
RubyKaigi は、 Ruby というプログラミング言語に関する世界的なカンファレンスで、今年は970人もの方が参加されました。
RubyKaigi

ノハナとRubyの関係

ノハナでは、決済画面や決済に関するツールの開発やデータ抽出のスクリプトに Ruby を利用しています。決済システムの開発速度を重要視する中で、外部ツールとの連携環境が十分に整っていた Ruby を採用しています。
最新の Ruby の動向をつかんで、チームの開発力を向上させプロダクトの開発に活かすことを目的として参加しました。

 

セッション内容

RubyKaigiに参加して、これからのRubyについて発表が聞けたので、気になったものをいくつか紹介したいと思います。

Ruby3 Typing @Yukihiro “Matz” Matsumoto

Ruby3 における「型」の話でした。
Ruby は動的型付け言語のひとつです。動的型付け言語のメリットとして、試行錯誤が容易なこと・初学者が学びやすいことなどが挙げられます。一方。デメリットとしては、プログラムを実行するまでエラーが起きるかわからないことが挙げられます。
Ruby の型が今後どのような方向に進むのかという内容でした。具体的には、型推論に似た方法を利用することで、型を明示的に書かずとも、型のチェックを可能としたい。そうすることで、動的型付け言語のデメリットを少しでも緩和できるのではないかという発表でした。
また、2020年の東京オリンピックまでに Ruby3 をリリースしたいという思いがあるそうで、そんなビッグイベントが早く来ないか待ち遠しく思います。

 

Unifying Fixnum and Bignum into Integer @Tanaka Akira

Ruby2.4 における class の変更に関する話でした。
Ruby2.3 までのバージョンでは、数値クラスとして Fixnum と Bignum という2つのクラスがあります(Integerはその抽象クラス)が、それが Integerクラス に統合されるそうです。
この変更によって、 Ruby に対する学習のコストが減るため、プログラミングをはじめたばかりの人でもスムーズに入門できる言語になりそうです。
ノハナには該当する部分がありませんでしたが、数値クラスによって処理を分けているなど、プロダクトは注意が必要ですね。

 

SciRuby Machine Learning Current Status and Future @Kenta Murata

大規模なデータにもとづいて、ビジネスにおける意思決定をしたいという需要が高まってきています。その手段のひとつとして「機械学習」という方法があるのですが、今の Ruby が置かれている状況についての話でした。
現状、機械学習のコードは Python で書くということが主流になっていて、Ruby で機械学習を行う環境はまだ整っていません。Pythonと同じように Ruby で機械学習を実現するため、 SciRuby というライブラリの開発話や、今後の課題についての説明がありました。まだまだ開発途上で、まずは Python の環境に追いつくところを目標としているそうです。

 

参加してみて

このような世界的で大規模なカンファレンスに参加することが初めてだったので、とても刺激的で楽しかったです。
セッションの内容も、Rubyそのものだけでなく、内部的な実装についてなど深い話がいくつも聞けて、さらに勉強したいというモチベーションが上がりました。

個人的に「機械学習」に取り組んでいきたいと思っています。業務でも機械学習を利用した仕組みを取り入れていきたいと考えているので、Ruby で本格的な機械学習ができるようしたいという発表が聞けて期待が膨らんでいます。機械学習分野において Ruby が Python を超えられるか楽しみに思っています。

 

その他

お弁当

お弁当スポンサーのみなさまに、3日間豪華なお弁当を準備していただきました。特に、2日目のお弁当の仕掛けは、エンジニアとして非常に面白かったです。
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夜の京都散策

2日目の夜、時間が少し空いたので伏見稲荷や八坂神社に行ってきました。
夜という時間帯だったこともあり、見学できる範囲が限られてしまったのが残念でしたが、綺麗にライトアップされていて、日中とは違う雰囲気を味わうことができました。%e5%9b%b32

 

最後に

このようなカンファレンスを開催していただいたスタッフ、ならびにスポンサーのみなさま、ありがとうございました。
このRubyKaigiへの参加に関する費用はすべて会社に負担していただきました。ノハナのみなさま、ありがとうございました。
来年の RubyKaigi も楽しみです!