TPI NEXT®導入による品質管理のプロセス改善の成果

こんにちは、ノハナで品質管理を担当している田井です。

今回は、弊社の品質管理グループで2016年10月から2017年3月までの半期で取り組んできましたTPI NEXT®について、ご報告を行いたいと思います。

TPI NEXT®とは?
まず、簡単にTPI NEXT®とは何かをご説明したいと思います。
TPI NEXT®とは品質管理の一環で、オランダのSogeti社が提案したテストプロセス改善モデルです。日本語訳の本も発売されており、日本でも認知度が徐々に高まっているモデルです。
弊社では昨年の「JaSST’16 Tokyo」というイベントでTPI NEXT®を知り、プロセスを改善することでアプリの品質を高めることができるのではないかということで導入しました。
レベルが初期レベル、コントロールレベル、効率化レベル、最適化レベルと4つあり、グループが「利害関係者との関係」、「テスト管理」、「テスト業務の専門性」の3つあります。この3つのグループの中にキーエリアというものが合計16個あります。各キーエリアにはチェックポイントが幾つかあり、チェックポイントに答えていくことにより、各キーエリアごとにどのレベルにいるのかがわかります。

TPI NEXT®の詳細はQiitaに投稿した「TPI NEXT®導入による品質管理のプロセス改善について」もご覧ください。

目標設定
2016年下期(2016年10月から2017年3月までの6ヶ月間)は、テスト業務に密接である「テスト管理」と「テスト業務の専門性」をすべてコントロールレベルにするという目標を立てました。対象となるキーエリアは全部で10個(2個はコントロールレベル達成済)あり、各チェックポイントに対して優先度をつけ、コントロールレベルに到達するにはどのような施策を行えばよいかをグループ内で検討し、実際に施策を1つずつ実施していきました。

改善前
改善前の弊社の状況を見ていただきましょう。下のレーダーチャートにはキーエリアが16個ありますが、今回対象となるのは、「テストプロセス管理」から「テスト環境」までの10個です。
ご覧の通り、到達レベルに大きな差があることが分かると思います。特にメトリクスに関しては初期レベルにも達してないという状況(0%)でした。

改善後
細かい施策についてはここでは省略しますが、結果としてすべての施策を実施することができました。
下のレーダーチャートが2017年3月末の状況です。改善前と比較していただくとわかると思いますが、「テストプロセス管理」から「テスト環境」までが、すべてコントロールレベルに到達したことがわかります。

終わりに
2016年下期は目標を達成することができました。しかし、TPI NEXT®は継続的な作業です。2017年上期の目標については、チェックポイントの再チックを行い、2016年下期に実施した改善施策を実施し、成果を出すことを目標としています。
また、注意しておかなくてはいけないことは、TPI NEXT®を達成することを目標としてはいけないということです。
そういった点を踏まえながら、今後もテストプロセス改善に取り組んでいきたいと考えております。